新たな介護職の現場への転職を検討中の方へ

既に介護職への従事経験がある、あるいは初めてチャレンジする未経験者にかかわらず、介護職への転職に際しては職場選びが大変重要です。同業界の慢性的な問題点として周知されている離職率の高さから、突然の異動辞令が下る頻度の高い勤務先も少なくないと言われています。チームワークが大切な介護サービスの提供に際し、頻繁な異動による職員の顔ぶれの変更は、介護の質の低下だけでなく、職員自身の心身の負担も大きくなりかねません。

また、異動辞令に関しては基本拒否できないケースが大半であり、雇用契約書にその旨が明記されている場合も少なくありません。採用時の面接の質疑応答では、待遇面や勤務形態に関する確認だけでなく、異動の可能性や、意に沿わない異動辞令に対して異議を唱えた場合はどうなるかなども確かめておく必要があります。とりわけ遠方の勤務地への異動など、家族生活に大きな影響が避けられないケースが想定される応募先であれば、なおさらこの部分をスルーしてはなりません。

また、こうした内部事情に触れるネット上の口コミや体験談が配信されていることもありますが、極めて匿名性が強いこれらの情報を鵜呑みにするのは危険です。信憑性に疑問がぬぐえない情報は参考程度と捉え、疑問点は採用担当者に臆せず質問する姿勢で面接に臨みましょう。新たな職場で介護職のスペシャリストを目指し、やりがいを感じながらスキルアップを目指す以上、職場環境や雇用条件面に不安点が残ったままでは、努力が十分に報われないばかりか、介護を必要とする方々への高品質な対応にも間接的な悪影響が生じないとも限りません。